C4脊髄損傷に対する鍼灸治療
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先日、
40代男性脊髄損傷の方に
鍼灸治療をしてきました。
C4の損傷で、
電動車椅子やPCなどを
電動車椅子やPCなどを
顎でコントロールしているため、
というのが主な症状です。
温度感覚がないので、
お灸は『頚~鎖骨辺り』までにし、
辛い症状が緩和されるよう、
『指圧+吸い玉+鍼』メインで行いました。
『暫くは楽に過ごせた』と、後日ご報告頂きました。
それでは、
http://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif脊髄損傷についてhttp://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gifご説明しますhttp://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif
◆◇◆脊髄損傷とは?◆◇◆
背骨は「椎骨(体の該当する位置により、それぞれ頚椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎と呼びます。)」という骨がいくつも連なって形成されています。
椎骨には穴が空いているので、背骨には「脊柱管(せきちゅうかん)」という空洞ができます。脊柱管には「脊髄」という神経の束が通っています。
「背骨が折れる・背骨がずれる・腫瘍ができる」などにより、脊髄が圧迫され何らかの障害を受けた場合を「脊髄損傷」と呼びます。
※現在の医学では、損傷された脊髄を回復させる決定的な治療法はありません。
◆◇◆脊髄とは?◆◇◆
脊髄は「体や手足を動かす為の脳からの命令を伝える」、「身体の各部で受け取った感覚を脳に伝える」など、「脳と身体各部の間の情報を伝える」重要な働きをしています。
脊髄に損傷を受けると、「思った通りに体を動かせない」「感覚がない」などの症状が発生してしまいます。
◆◇◆脊髄損傷のレベル◆◇◆
脊髄損傷の位置が「頭に近い」ほど、重い障害になります。
脊髄が完全に切れて機能が全て失われてしまう場合(完全型)と、脊髄の一部が損傷を受けて部分的に機能が残っている場合(「不完全型」)があります。
その為、障害の位置や度合いを説明する際に、「C6の完全型」「T12の不完全型」などと表現することで、障害のレベルをある程度伝えることが出来ます。
◆◇◆脊髄損傷による症状◆◇◆
◆運動麻痺◆
損傷部以下の筋肉の麻痺が起こります。
★第3頚髄損傷レベル(C3)★
・自発的な呼吸ができない(人工呼吸器が必要)
・自発的な呼吸ができない(人工呼吸器が必要)
★第5頚髄損傷レベル(C5)★
・肘を軽く曲げる事ができます。
・肘を軽く曲げる事ができます。
★第6頚髄損傷レベル(C6)★
・肩の運動ができる。
・肘を強く曲げる事ができる。
※自動車の運転が可能です。(上肢のみで運転できるような改造が必要です)
※頚髄損傷の中では発生頻度が高い部位です。
・肩の運動ができる。
・肘を強く曲げる事ができる。
※自動車の運転が可能です。(上肢のみで運転できるような改造が必要です)
※頚髄損傷の中では発生頻度が高い部位です。
★第7頚髄損傷レベル(C7)★
・肘を伸ばして押し上げる事ができます。
・手首を動かす事ができます。
・肘を伸ばして押し上げる事ができます。
・手首を動かす事ができます。
★第8頚髄損傷レベル(C8)★
・指を曲げる事ができます。
・指先で軽くつまむ動作が可能です。
・指を曲げる事ができます。
・指先で軽くつまむ動作が可能です。
★第1胸髄損傷レベル(T1)★
・指を開いたり閉じたりする
※腕は正常です。
・指を開いたり閉じたりする
※腕は正常です。
★第12胸髄損傷レベル(T12)★
・腹筋を使った車椅子動作が可能です。
・腹筋を使った車椅子動作が可能です。
★第3腰髄損傷レベル(L3)★
・股関節を曲げる事ができます。
・膝を伸ばす事ができます。
※杖による歩行が可能です。
・股関節を曲げる事ができます。
・膝を伸ばす事ができます。
※杖による歩行が可能です。
◆感覚障害◆
損傷を受けた部位は「触れた、痛い、熱い、冷たい」などの感覚が失われます。
損傷を受けた部位は「触れた、痛い、熱い、冷たい」などの感覚が失われます。
◆排尿の障害◆
麻痺した膀胱は、次第に回復して「軽くお腹を叩く」などの刺激により排尿できるようになります。
麻痺した膀胱は、次第に回復して「軽くお腹を叩く」などの刺激により排尿できるようになります。
◆自律神経の障害◆
・体温調節
・血圧の調節
・発汗の障害
・消化機能の低下
・血圧の調節
・発汗の障害
・消化機能の低下
◆呼吸の障害◆
頚髄や胸髄の損傷では、レベルに応じて呼吸の障害が起こります。呼吸に関係した筋肉(横隔膜や肋間筋)の麻痺により、「人工呼吸器」が必要になる場合もあります。肺活量が低下して、声が小さくなってしまう事があります。また、痰を吐き出す事が難しくなり、肺炎に気を付ける必要があります。
頚髄や胸髄の損傷では、レベルに応じて呼吸の障害が起こります。呼吸に関係した筋肉(横隔膜や肋間筋)の麻痺により、「人工呼吸器」が必要になる場合もあります。肺活量が低下して、声が小さくなってしまう事があります。また、痰を吐き出す事が難しくなり、肺炎に気を付ける必要があります。
◆関節の動きの低下◆
関節(股関節・膝・肘・肩など)周辺にある麻痺した筋肉が固く(骨化)なってしまいまい、関節の動きが制限されてしまいます。
関節(股関節・膝・肘・肩など)周辺にある麻痺した筋肉が固く(骨化)なってしまいまい、関節の動きが制限されてしまいます。
◆◇◆脊髄損傷による合併症状◆◇◆
★褥瘡(床ずれ)★
「感覚がない」「運動麻痺により体を動かせない」などにより、長時間身体の同じ部分が圧迫されると、血行が悪くなり皮膚や肉が壊死してしまいます。
★起立性低血圧★
自律神経の障害により「身体を起こす」「立ち上がる」動作で血液が下がってしまい(血圧の低下)、貧血をおこしやすくなります。
★痙性(けいせい)★
痙性とは、麻痺している筋肉が自分の意思に関わらず勝手に緊張して収縮する症状です。足がガクガクと痙攣を起こしたようになったり、全身が硬直して突っ張った状態になったりします。
★尿路感染★
尿路結石や腎盂腎炎は、本人が気付かない事があるので定期的な検査が必要です。
◆◇◆脊髄損傷の主な原因◆◇◆
・交通事故
・スポーツ損傷
・老人の転倒
・脊髄や背骨の腫瘍
・血管の障害
◆◇◆脊髄損傷に対するリハビリテーション◆◇◆
脊髄損傷のリハビリテーションは「残された機能を工夫しながら最大限活用することで、日常生活の動作(ADL)を可能にする」事を目的として行います。
◆◇◆脊髄損傷に対する鍼灸治療◆◇◆
鍼灸治療により、損傷した神経の再生を促して感覚や運動機能の一部が回復される可能性があります。
また、回復が難しい場合でも「痛みを和らげる」「筋力低下を抑える」目的で、鍼灸治療を選択される方もおります。
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